最近のコーディングブートキャンプ事情@ベルリン

ここ1、2年でコーディングブートキャンプがベルリンでも増えてきています。今回力試しにブートキャンプに応募してみて、色々と学んだことを書いてみます。

ソフトウェアデベロッパーになりたい、プログラミングを学んでみたい、という方の中で「コーディングブートキャンプ」で学ぶという選択肢について考えたことのある人は少なくないかと思います。

コーディングブートキャンプとは何か?

「コーディングブートキャンプ」というのは、3ヶ月前後の期間みっちりとプログラミングを勉強して、経験ゼロの状態からソフトウェアデベロッパーとしてのキャリアをスタートさせることを目的としたスクール のことです。

2012年ごろからアメリカでスタートし、その後全米各地で急増しました。労働市場の需要が伸びていて、かつ給料レベルも比較的高いソフトウェアデベロッパーになりたい、という人々を惹きつけて、何千という人々がブートキャンプで学び、テック業界でのキャリアをスタートしていきました。

米国ではすでにブートキャンプ業界は飽和状態で、5年ほど経ってこのビジネスモデルの課題も同時に出てきている状態ですが、すでに良い評判と実績を確立しているブートキャンプは今後もしばらくは事業が安定してるのではないかなと私は思ってます。

さてさて、そんなブートキャンプは欧州でも増えてきています。

私の住むベルリンでも、ここ1、2年でブートキャンプの進出例が増えました。パリ発祥のLe Wagonは昨年ベルリンでもプログラムをスタートし、今年はスペイン発のIronhackがプログラムを開始します。その他、SPICED Academyなどもあります。

ブートキャンプにはどうすれば入れるか?

実は先日、今年ベルリンに進出したばかりのブートキャンプ Ironhack の面接を受けてきました。Ironhackはベルリンのスタートアップ Kleiderkreisel をスポンサーに、女性向けに合計10万ユーロの奨学金を提供することを3月末に発表しまして、これは力試しをする良いチャンスと思って、奨学金に応募しました。

4月下旬に、奨学金の試験と面接を受けたのですが、このプロセスは通常のブートキャンプ入学プロセスと近く、つまり応募動機や現在の仕事の状況、これまでのプログラミング学習の経験などについて聞かれる面接と、コーディングスキルを見られるテクニカルインタビューの二つの結果に基づいて入学者を決めるというものです。

上:奨学金の試験の様子

そう「経験ゼロから就職を目指す」とうたっているブートキャンプですが、 ブートキャンプに入るにはコーディングのスキルがチェックされ、また合格した場合も実際にプログラムが始まる前に「宿題」が課されるため、事前にかなりの勉強をすることが求められます。

奨学金に応募したところ、Javascriptの学習サイトのURLが送られ、これをベースに準備するようにいわれました。

内容は、こちらの「Learn Javascript」をベースにしたものです。

私はこの他に、UdemyのThe Complete JavaScript Course 2018(途中まで)、Eloquent JavaScript(第3章まで)を教材に勉強しました。

試験を受けるまで、60-80時間ほどJavaScriptを勉強しました。ちなみに、それ以前の私のJavaScriptの知識はゼロです。

試験の日は、5分ほどの短い面接で応募動機やこれまでの学習経験をたずねられ、そのほか1時間半はテクニカルインタビュー。9問のコーディング問題が出題されました。インターネットで調べることもOKでした。

9問中7問は解くことができました。残りの2問については、どうしても解き方が分からず、とりあえず思考過程を書いてコメントアウトして提出。

数日後にメールが届き、「合格」とのことでした。 授業料全額の奨学金は叶いませんでしたが、一部免除の奨学金を得られることになりました。

その後、奨学金に合格した人向けのパーティーが開催され、参加してきたのですが、様々な動機でプログラミングを学んでいる人々に出会えてとても刺激になりました。

大学院で数学を学んでいるものの、研究者になるよりもテック業界で働いてみたいと考えている人。
配偶者の仕事でインドからベルリンに移住したものの、自分もベルリンでキャリアをスタートさせたくなった人。
スタートアップで社内弁護士をしていて、ソフトウェアデベロッパーになることは考えていないものの、新しいスキルを身につけたくなった人。

みんな、いろんな動機でプログラミングを学び始めるんだなあと感慨にひたってしまいました。

ブートキャンプ or 自主学習 ?

私も含めて、奨学金合格者パーティーで出会った女性たちの多くは、まだブートキャンプに実際に入るかどうか決めかねているようでした。

フルタイムのブートキャンプに入る場合は、学業や仕事をその期間中やることは基本認められておらず、 期間中は100%コミットが求められます

授業料も決して安くはありません。Ironhackの通常の授業料は9週間のフルタイムコースで 6500ユーロ、90万円近くかかります。アメリカの12週間のフルタイムコースは、1万5000〜2万ドル(160万〜220万)ほどかかるのが普通です。

2、3ヶ月という短い期間で一体どれだけ成長できるのか、という点についても懐疑的な声は結構あります。

それでも、評判の良いブートキャンプは高い就職率で卒業生の就職に成功させていますし、実際に高い給料で就職を実現した事例も数多くあります(サンフランシスコの有名ブートキャンプApp Academyを卒業したあと、同ブートキャンプで9ヶ月インストラクターを務めたあと、250Kの年俸契約で(日本円で2700万ほど)AirbnbのソフトウェアエンジニアになったHaseeb Qureshi氏さんのようなスゴい例もありますーー参照Farewell, App Academy. Hello, Airbnb.

現在はプログラミングを学習するにあたって、オンラインのコース、書籍、YouTubeの動画などなど、教材はあふれていますし、コストを抑えて自主学習をすすめていくことも可能です。

それでも、ブートキャンプが今でも生徒を惹きつけているのは主に以下の理由からだと思います。

ブートキャンプによってもそれぞれ特徴が異なりますが、主なメリットとしてこういった点が挙げられるのではないでしょうか。

目標に応じて最適な学習方法が選べるとよいですね。

それでは、一旦このへんで!

Eloquent JavaScript, 2nd Ed.: A Modern Introduction to Programming
一緒に勉強しませんか?

Latest Posts